中古マンションは、希望条件に近い物件を見つけやすい

 

プラン面でも、新築より中古のほうが選択肢は豊富です。新築の場合、全体プランや標準の設備仕様は同じ1棟の中にある住戸からの選択になります。

 

広さや階数は価格に反映しますから、予算が限られている以上は、同じ広さ・階数での間取りの比較になるでしょう。1つの物件では、間取りバリエーションも限られます。

 

一方、中古なら「70平米以上の3LDKで、3階以上の南向き、カウンターキッチン」といった条件設定で、複数の物件を検討することも可能です。こだわりの条件が多い人ほど「中古向き」ともいわれます。

 

築年など他の条件で多少の妥協は必要かもしれませんが、優先的な希望を叶える物件が見つけられる可能性は中古のほうが高いのです。

 

特に最近の新築は、都心部では30~50平米台までのコンパクトマンションが増えています。というのも、景気が悪い時期は価格が低いほうが売れやすくなるからです。価格が下がっているといっても、建築費は高止まりしているため販売単価は下げられません。そこで総額を抑えるために面積を圧縮する傾向が表れているのです。

 

したがって、60~80平米の広めのファミリータイプのマンションを選ぶなら、現在は中古マンションのほうが選びやすいでしょう。設備や内装デザインの新しさ、充実度では新築のほうが圧倒的に有利でしたが、中古でもリフォームやリノベーションによって不利な点を克服できることが知られるようになってきました。

 

リノベーションに関する最近の動向は「リノベーションマンションの最新トレンド」でも紹介しています。あわせてチェックしてみてください。

 

また、未完成販売の新築では、モデルルームやパンフレットでしかプランの確認はできませんが、中古なら現物を見て判断できます。このようなさまざまなメリットを背景に、今後は、中古を積極的に選ぶ人がますます増えるのではないでしょうか。