中古マンションは新築より20~25%安い?

新築マンションに対する中古マンションのメリットとしては、やはり価格の安さが第1に挙げられます。

 

まず数字を見てみましょう。図1は首都圏における平均値を示したものです(2011年は東日本大震災の影響もあるため、特殊な事情による影響が少ない2010年のデータを使用)。

 

1戸当たりの平均価格で比べると、新築が4,700万円台、中古が2,500万円台で、2,200万円も安いことになります。新築に対する中古価格の比率で見ると約55%です。ただし、この中古マンションのデータは、築年数の古い物件もすべて含めた平均値です。

 

平均築年数は約18年となっています。実際には、築年数の比較的新しい物件の希望者が多いでしょう。そこで築年別の価格差を見ると、図2のようになります。やはり築年の新しいほうが価格は高くなり、新築との格差も小さくなります。

 

対新築比率は築5年以内なら84%、築6~10年で76%となります。築10年以内で探しているなら、概ね20%前後の格差といっていいのではないでしょうか。これは、一般に「中古の価格は新築の8掛け」と言われる水準に一致します。

 

その理由の一つが新築の価格構成です。新築の場合は、マンションの原価に広告費などの販売経費や、売主であるデベロッパーの利益分が上乗せされています。その上乗せ分は、一般的に2割程度と言われています。

 

築年が古くなってくると建物の価値が下がってきますから、新築との価格差も大きくなります。もちろん、マンションによって差はありますが、図2の通り、築16年を超えると平均で50%を切る水準です。築年を気にしなければ、新築より大幅に安い価格で手に入るのが中古の最大のメリットといえるでしょう。