中古マンションは、立地条件の選択肢が広い

中古マンションのもう一つのメリットは、選択肢の広さです。新築と比べた場合、どのくらい有利かを考えてみましょう。

 

まず、売り出されている物件数がまったく違います。首都圏では新築マンションの供給数は現在4~5万戸の水準です。中古マンションは、売り出し物件として東日本レインズに新規登録される物件だけで月に1万4,000戸前後。年間にすると15万戸です。在庫を含めると20万戸程度になります。新築の4~5倍です。

 

同じ戸数だとしても、新築より中古のほうが選択肢は多くなります。たとえば、ある地域で、新築と中古がそれぞれ100戸ずつ売り出されているとしましょう。戸数で比べれば新築も中古も同じですが、新築は1棟で数十から数百戸の住戸が同時に販売されます。100戸といっても、棟数でいえばせいぜい1~2棟でしょう。

 

つまり、立地のバリエーションは1~2箇所しかありません。これに対して中古の場合は、1棟のマンションから同時に売り出される戸数が格段に少なくなります。大型の高層マンションでは一度に10戸以上出ることもありますが、1戸から数戸程度までが一般的でしょう。

 

つまり、その地域で100戸の中古マンションが出ている場合、数十棟の物件が出ていることになります。立地のバリエーションもその分だけありますから、新築に比べて選択肢が大幅に広いのです。

 

首都圏の近郊エリアまでなら、ほぼ全ての沿線、駅で中古マンションのストックはあるでしょう。そのため「この駅から徒歩5分以内の物件」とか「この学区内で」といった地域限定で探すこともできます。

 

新築の場合は、そこまでエリアを限定すると見つかる可能性が非常に低くなるでしょう。