中古価格は丸裸の価値。新築は本当の価値にプラスαがついている?

 

新築と中古を比べるとき、もう一つの視点があります。同一物件で、新築分譲時の価格に対して中古の価格がどのくらいの割合になっているかを示す「分譲価格比」という指標です。

 

比率が高いほど資産価値が落ちていない優良なマンションといえます。9割であれば優良、8割ならやや良い、7割程度は普通、といった具合に判断します。

 

同じ時期に同じくらいの価格で分譲された物件でも、5年後、10年後の「分譲価格比」は同じではありません。好況期で売れ行きが良い時期には、本当に優良な物件もあれば、実力以上の価格設定で売られている物件もあるからです。後者は、中古になって売却される部屋が多いと平均値以上に資産価値が下がるでしょう。

 

新築時にはモデルルームや広告にお金をかけていますので、中古になってみて初めて本当の価値がわかるわけです。逆にいうと、中古は最初から「丸裸の価格」なので「当たり外れがない」といえるかもしれません。

 

「分譲価格比」は購入する時期、タイミングによっても大きく左右されます。1995年以降の新築マンション大量供給時代に入ってからできた物件を比較すると、当初の分譲価格よりも高い価格で売れている物件、つまり分譲価格比が100%を超えるケースもあります。